製品安全・環境本部長

亀崎 洋(Hiroshi Kamezaki)

所属部署
製品安全・環境本部
専門分野
製品・サービス、コンプライアンス、環境

経歴

大学院総合理工学研究科修士課程修了。
電機メーカー研究所に勤務後、シンクタンク・コンサルティング会社にて政府、エネルギー関連企業向け調査研究・コンサルティングを実施。2007年東京海上ディーアール入社。2015年4月よりビジネスリスク本部長。中央官庁、地方公共団体、民間企業に対するリスク評価、リスクマネジメント体制構築支援、BCP/BCMコンサルティング業務等を統括。政府実施の各種委員会の委員としても活動。2020年4月より製品安全・環境本部長。

世の中の製品の安全のために、また環境負荷の低減に向けて

製品安全・環境本部では、2つの業務を行っています。1つは「製品の安全」に関するコンサルティングです。様々な工業製品が世に出ていますが、時々製品の品質上の問題による事故・トラブルや製品のリコールが発生します。そのような事態を未然に防止するため、あるいは万一発生してしまった場合の支援に関するコンサルティングを提供しています。もう1つはCSR・ESGなど、環境やガバナンスに関するものです。近年、環境問題の重要性が高まるとともに多くの企業においても環境負荷の低減に向けた各種活動が進められています。これらの取り組みの支援を通じて、新たな企業価値の創造と競争優位の確立を可能にするための体制構築をサポートしています。

様々な利害や意図の中ですぐに解を出せなかった仕事

コンサルタントを長くやってきて経験した多くの業務の中で、結果として苦労した仕事も数多くあります。ここでは官公庁分野での業務の例をご紹介します。ある省庁からの依頼で、ある工業製品に関して規制をかけるための枠組みを作るために有識者による委員会を立ち上げて運営する業務のお手伝いをしました。国による規制がかかる可能性があるということで、その製品を作っている業界は必死に抵抗します。業界団体のほか、学識経験者、消費者団体、環境団体など多様な方が参加される委員会で、事務局として規制の方向性の原案を考えることがコンサルタントとしての役割です。しかし、各主体の利害も意図もバラバラで、あまりに複雑すぎて「どの範囲でどのような規制をかけるべきか」という解が見つからない、という状況が長く続いた時は、自分の能力不足を実感し、本当に悔しい思いをしました。

過去の苦労した案件が今の自分を作っている

すべての仕事の経験は、何らかの形で自分の成長につながっていると思うのですが、やはり苦労した・工夫した仕事ほど自分を成長させてくれたと感じています。簡単な仕事は、その時は楽なのかもしれませんが、一方で記憶にも残りません。仕事での苦労の形態は様々あるものの、共通して言えることは、苦労を乗り越えるために多くの努力をせざるを得ない状況に置かれると、その努力の過程を通じて自分の能力の向上につながり、苦労の何倍ものリターンが得られるような気がしています。もちろん、理不尽な苦労は避けるべきですが、「成長」という観点からは、過去の苦労した/難しい案件の経験が今の自分を作っていると感じています。

コンサルティングという仕事はコンサルタント個人の能力に依存する部分が他の仕事よりも大きいものですが、それゆえに難しい仕事に取り組んで結果を出し、お客様に「ありがとう」と喜んで頂いた時の達成感もひとしおです。