キャリア形成について
キャリアインタビュー

Career

TNFD対応支援の立ち上げに携わり、実務で磨いた提案力。
自然資本領域で描く成長の軌跡

製品安全・環境本部
サステナビリティユニット 主任研究員

R.U.

2022年入社

※所属・役職は取材当時の情報です

PROFILE

大学で森林科学を専攻し、大学院では流木災害の研究に従事。自然環境と社会・事業活動が複雑に結びつく構造に関心を持ち、包括的にリスクを捉える仕事を志して2022年に東京海上ディーアールへ入社。現在は自然資本・生物多様性分野のコンサルティングに携わり、企業活動と自然との関係性(依存・影響)の整理、リスクや機会の評価、情報開示支援を担当している。

自然資本領域における専門性の探究

子どもの頃から自然や植物に強い興味があり、年を重ねるごとに「もっと深く学びたい」という思いが強くなりました。大学では森林科学を専攻し、大学院では流木を対象とした研究に取り組みました。森林は適切に管理しなければ劣化し、斜面崩壊等のリスクを高める一方で、管理の仕方次第では災害を食い止める力にもなり、地域の観光資源にもなる。そうした“依存と影響が複雑に絡み合う構造”を学ぶ中で、自然環境・社会・事業活動・災害・地域活性化といった要素の「つながり」を大切にしたいと考えるようになりました。就職活動では、研究内容を活かせる建設コンサルタントや公務員なども視野に入れていました。ただ、特定の領域にフォーカスするだけでなく、自然と企業活動の関係をより包括的に捉え、民間企業の意思決定にもつながる形で支援できる環境に魅力を感じ、当社を選びました。面接などでの懇切丁寧な対応や、意思を伝えやすい雰囲気も、入社を後押ししたポイントです。
現在従事しているのは、企業様に向けた自然資本・生物多様性領域のコンサルティングです。企業の事業活動が自然に「依存している部分」「影響を与えている部分」を整理し、そこから生じるリスクや機会を評価し、社外に説明できる形でまとめる支援を行っています。その中核の一つが、TNFD(Taskforce on Nature-related Financial Disclosures)という枠組みに沿った対応支援です。私自身、入社前はTNFDという言葉を知っていたわけではありません。ただ、自然資本や生物多様性に関わる仕事に携わりたいという意思は持っており、その思いを周囲に伝えてきました。入社後まもなく、社内でTNFDに関するR&Dが立ち上がったタイミングで、その立ち上げに加わる機会を得たことが、今の専門性につながっています。

仕事風景

裁量ある環境で自然と
企業の関係に挑む責任と学び

TNFDは、企業が投資家や社会に向けて「自然との向き合い方」を示すための枠組みです。現時点では義務ではないものの、取り組み状況が市場評価の一つの指標になり得る領域であり、将来的な義務化の議論も含め注目が高まっています。だからこそ、開示内容の扱いには慎重さが求められます。企業様の中には「自社は自然に影響を与えていない」というスタンスを取られるケースもあり、評価の結果をどう伝え、どこまでをどのように開示するのか、センシティブな論点を含む対話が欠かせません。一方で、若手のうちから「自分で考え、組み立てる」裁量があるのも当社の特徴だと感じています。もちろんチームには管理職や先輩が入り、相談しながら進めますが、評価の進め方や論点の立て方について、一定の自由度をもって試行錯誤できました。ガイダンスに書かれていることをそのまま当てはめるだけではうまくいかない。企業様の状況に合わせて組み立て直す必要がある。その難しさがあるからこそ、学びも大きかったと思います。
また、改めて実感しているのは「お客様ごとに対応を変える必要がある」ということです。どの自然資本と接点を持つのか、どれだけ開示に積極的なのか、社内体制が整っているのか――条件が変われば、評価の進め方もコミュニケーションの取り方も変わります。社内に知見が少しずつ広がってきた今も、テンプレート化するのではなく、継続的にアップデートし続ける姿勢が重要だと感じています。

仕事風景

自然と企業と人、そして自分と向き合い
より高次元の社会貢献を目指す

入社以来、自然資本・生物多様性、そしてTNFDに関わる業務に継続して携わる中で、社内でもこの領域を任される機会が増えてきました。子どもの頃から好きだった自然に向き合いながら、企業活動と社会をつなぐ意思決定に関われることは、大きなやりがいです。同時に、お客様の開示や方針にもつながり得るからこそ、責任の重さも感じています。
今後は、TNFDという柱をさらに深めつつ、視野を広げていきたいと考えています。サステナビリティ領域には多様な専門性があり、社内にも高い知見を持つ先輩が多くいます。そうした方々から学びながら全体像を捉え、その知見をTNFDの支援にも循環させていきたい。専門性を深めるだけでなく、幅も持つ――いわゆるT字型の成長を目指しています。当社には「自分の意見を持ち、それを適切に言葉にして伝える」人が多いと感じます。私自身、面接の段階から「自然資本に関わる仕事がしたい」と発信してきたことが、入社後早いタイミングでこの領域に携わるきっかけになりました。これからも初心を忘れず、経験を積み重ねながら、より高いレベルで企業や社会に価値を提供できるコンサルタントになっていきたいと思います。

仕事風景