人的資本経営において企業に求められる対応
- 発売
- 2024年2月
- 価格
- ¥無料
- 冊子番号
- TL-21
人的資本は、組織に所属する人々の集合的な知識、スキル、能力、経験、創造性等の属性によって生み出される価値のことであり、これを投資対象と捉えて中長期的な企業価値向上につなげる経営のあり方を人的資本経営と呼びます。
欧米を中心に非財務情報の開示に注目が集まる中、日本では、経済産業省「持続的な企業価値の向上と人的資本に関する研究会」を経て2020年9月に「人材版伊藤レポート」を発行。「人的資本経営の実現に向けた検討会」を経て2022年5月に「人材版伊藤レポート2.0」が公開されました。さらに、2022年8月に内閣官房非財務情報可視化研究会から「人的資本可視化指針」が公表され、人財戦略の変革の方向性や実践の方法、人的資本に関する情報開示のあり方や手引きが示されました。
人的資本の考え方自体は旧来からあったものですが、何から始めればよいのか、何に留意すればよいのかわからない、といった声を聞きます。そこで本誌では、これから人的資本経営に取組む企業の経営層、事務局部門となりうる人事部門や経営企画部門の方を読み手として想定し、以下の構成で解説します。
目次
はじめに
Ⅰ 人的資本経営を取り巻く動向
1-1 人的資本経営が注目される背景
①日本における雇用システムの変遷
②人財の獲得競争への対応
③働き方改革と働く人々の価値観の変化
④無形資産の重要性の増大
⑤ESG・SDGsとの関連性
⑥戦略人事の動向
1-2 人的資本の情報開示に関する規制・ガイドライン等の動向
①国内外の開示義務化・法制化の動向
②国内外のサステナビリティ・人的資本の開示基準・枠組み
Ⅱ 人的資本経営とは
2-1 人的資本
①国際統合報告フレームワークにおける人的資本
②人的資本と人的資本資源(HCR)
2-2 人的資本経営
①人的資本経営とは
②人材版伊藤レポートにおける3P・5Fモデル
2-3 人的資本経営の実践のポイント
①人的資本経営の枠組み
②人的資本マネジメントの方針・計画
③人的資本の確保
④人的資本の発揮
⑤人的資本の維持・最適化
⑥人的資本の可視化・情報開示
Ⅲ 人的資本経営の事例
3-1 インフィニオン社(Infineon Technologies)の取組み・情報開示
3-2 丸井グループ(株式会社丸井グループ)の取組み・情報開示
おわりに