ビジネスリスク本部 本部長

宇田川 将生(Masao Udagawa)

所属部署
ビジネスリスク本部
専門分野
事業継続 / BCP、経営・マネジメント

経歴

大学理工学部機械工学科卒(熱力学専攻)。
大手電機メーカーを経て、2003年東京海上ディーアール入社。2017年4月より製品安全・環境本部長。2020年4月よりビジネスリスク本部長。
民間企業向けコンサルティングにおいては、製造業、サービス業、小売・卸売業など、幅広い分野で製品の安全性に関わるリスクの評価・洗い出し、事業継続(BCP)、リスク事例調査、リスクマネジメント体制の構築を実施。
官公庁事業においては、内閣府、経済産業省、厚生労働省等から受託した調査・研究事業のプロジェクトリーダーとして進捗管理、全体取りまとめ業務を多数実施。

お客様の「知的戦略パートナー」として

ビジネスリスク本部では、企業を取り巻くリスク対策という複雑かつ繊細な課題に取り組む、お客様の「知的戦略パートナー」として、危機管理やコンプライアンスなどに係るリスクマネジメントに関するコンサルティングを提供しています。ほぼすべての業種・業態のお客様とお付き合いがあるので、取り扱うテーマから「常に応用問題を解く」という知的好奇心にあふれる課題に向き合う、かつ、スペシャリストとしての力を求められる、という特徴があります。さらに、リスクマネジメントに関する高い専門性を活かして、中央官庁や自治体のプロジェクトも受託しています。

具体的には、以下など、イノベーションや国際化の進展により複雑かつ高度化するリスクへの対策を支援しています。

  • リスクマネジメント体制構築の基礎となる企業を取り巻く各種リスクの抽出・整理と対策
  • 災害等に対応した事業継続計画(BCP)の策定、事業継続のための各種取組の支援
  • 危機発生時の適切な広報対応を行うための体制構築や模擬訓練の支援
  • 不正・不祥事の防止や早期発見、コンプライアンス体制の構築や取組改善
  • 海外事業新規事業など、多種多様なリスクへの対応・対処、リスク管理体制の構築・強化
  • ビジネスプロセス改革をはじめとする経営コンサルティングならびに調査研究活動全般

お客様と一体になって取り組めた仕事

あるお客様の施設で事故が発生したことを受け、急遽施設全体の安全対策を検討、推進するために、その事故にどう対処していくのか、どのような安全対策を行うのかを、短期間で公開・公表するご支援を実施しました。

この支援の本質・命題は、皆さまに納得、安心いただける安全対策を示すことだけではなく、安全対策の公開・公表を通して、企業としての姿勢をどのような形で世の中に示すか、ステークホルダーの信頼をどう得ていくのかということであり、弊社の仕事は、この命題に取り組むお客様に寄り添い、全力で伴走することでした。

具体的には、第三者の観点、そしてリスクマネジメントの観点から、事故が起こった現場をしっかり見て、各拠点を回り関係者の話に耳を傾け、まずは事実と現実を把握・整理。そして事故の本質、根本原因、企業としてのマネジメント体制、企業風土や慣習など、「人」「組織」「仕組み・仕掛け」などに着目して問題点や課題を整理し、今すぐに実施すべき対策、今後実施していくべき対策をお客様と一緒に検討・検証していきました。たった2週間あまりのコンサルティングでしたが、短期間で対策を取りまとめ公開・公表し、事故対策・安全対策への企業姿勢を示すことができました。今でもこのお客様とはお取引が続いており、さらに、この公開・公表された資料やこのお客様からのご紹介で別のお仕事をいただけるなど、高く評価いただいており嬉しい限りです。

「お客様のよきパートナー」として心掛けていること

我々は、先生ではなく、お客様に寄り添う、お客様のよき知的戦略パートナーです。お客様のよきパートナーとなるためには、お客様の「信頼」を得ることが必要です。この「信頼」を得るために心掛けていることが3つあります。

第一に、お客様からの期待や予想を超え、社内・社外からプロフェッショナルとして認められるために、必要だと感じたことは勉強する、好奇心を持って勉強する範囲を他分野に広げるなど、自己研鑽を重ねることです。第二に、「三方よし」の精神(相手よし・自分よし・世間よし)で常に臨むことです。お客様のご要望に応えているか、お客様と同じ思考回路で考えることができているか、自分たちの知見を活かせているか・知見をさらに深めたものであるか、時勢と合っているとともに数歩先を見たものであるか、お客様のステークホルダーに受け入れられるものであるかなどを、常に考えながら取り組んでいます。第三に、コミュニケーションを笑顔で楽しむことです。コンサルティングの中では、お客様との間で意見や考えを発散させたり集約したりすることが重要になります。リスクマネジメントというと堅苦しい印象があり、どうしても難しい顔で考え込むシーンが多くなりがちです。お客様とのコミュニケーションを深めて意思疎通を図るために、表情豊かに対応することを意識しています。ただ、実はこれが一番難しいです。